【管理栄養士の転職】病院求人の見極めで運命決まる

管理栄養士の転職

前回の記事でも述べたように
「病院 管理栄養士」の求人で探しても
それだけでは自分のしたい業務内容に辿り着くことはできません
新卒で求人を探したり、転職を考えた際、ものすごく吟味しまくった経験があります。
そこで、求人のポイントについて紹介します。

✔️管理栄養士として病院で働きたい
✔️求人のどこをみたらいいか分からない
✔️病院ならどこで働いても業務内容は一緒?

是非、最後までご覧ください。

この記事では
「委託」=厨房内(食材発注・検品・調理など)は給食委託会社にお願いしている
「直営」=厨房ない業務も全て行う、調理師も病院が雇用している
という表現で説明していきます。

委託しているか直営か

これは給食管理をどのくらいしたいか次第だと思います。

委託の場合でも、
・献立作成や献立展開はどっちか
・最終配膳チェックは誰がするか

の2点は確認しておいたほうがいいと思います。

勤務時間の違い

また、勤務時間と休日が大きく異なります。
求人票を見ただけでどっちかわかります(笑)

委託:日祝休日固定、年末年始・お盆休暇あり(医師診療外のため)
    勤務時間8:30〜17:30ごろで日勤帯のみ

直営:固定休日なし、勤務時間5:00〜19:00頃の間でシフト制
    厨房内で欠員が出ると、代わりに出勤になる場合あり

直営でも病院の規模で大きく変わる

大学病院などの大きい病院

・最初は厨房の中で経験を積んで、その後少しずつ病棟業務を覚えていく
・最初から求人の内容が分かれていて、栄養士は厨房業務、管理栄養士は病棟業務を行う

小さい病院

・管理栄養士が1.2名の場合も多く
 厨房業務も病棟業務も並行して、全てを行う

もし、発注やがっつり給食をしたいという方は、直営がいいと思います。
委託の場合、給食管理に関われる場合でも、献立作成までです。
発注は委託会社の専門ソフトで関連会社に注文することがほとんどです。

私が知る限りでは、委託している場合
献立作成・展開は委託側、献立内容チェック・食数管理は病院側
厨房の中に入るのは朝の朝礼時と時々衛生管理チェックのみで
基本厨房へ入らない
というところが多いように感じました。

急性期か慢性期か

急性期と慢性期の大きな差は、入院日数と容態が落ち着いているかいないか、だと思います。

急性期は実習時の2週間のみの感覚ですが

急性期:容態がいつ変わるか分からず重症度が高い、糖尿病や腎臓病など数値が安定していない
    術前術後の管理多い、年齢が小児から高齢者まで、栄養指導件数が多い
慢性期:症状が比較的落ち着いている、体重や血糖値など長い目で経過を追える
    高齢者がほとんど、寝たきりの方も多い

というイメージです。
管理栄養士の経験を積むことができるのは、やはり「急性期」なのかなと思います。

栄養士の人数

栄養士の人数は、病院の公式HPをみると載っていることが多いです。
また、委託と直営では、直営で給食を作っている場合の方が人数も多いです。

人数が多ければ、いろんな栄養士の先輩から教わることができる
人数が少なければ、経験年数が浅いうちから幅広い業務に関わりやすいと思います。

医師の専門は何か

これは、管理栄養士としてはとても大事だと思います!見逃しがちだと思います!

糖尿病や腎臓病など内科を専門としている医師は、食事に関心を持っている医師が多いです。
そして、当然ながら内科に問題があるので
食事療法が必要とされる患者さんがほとんどで関わりやすいです。


逆に、整形外科などでは内科に問題がない方が多いです。
薬は飲んでいても、数値が安定している方が多く、食事に関心がない方も多いです。

私も、リハ病棟で勤務していましたが
脳卒中後リハの方が3割ほど、整形外科リハの方が7割ほどでした。
脳卒中後の方は、やはり再発予防もあるので、数値の改善が必要だったり
食事療法に関心があったりと、管理栄養士の私としてはやりがいはありました。

栄養指導件数

大きい病院では、栄養指導件数が公開されています。
しかし、栄養指導件数が公開されていないことも多いので
面接の際などに聞いてみた方がいいと思います。

例えば、栄養指導件数が年間1,000件で管理栄養士2名の場合
◉{1,000件 ÷(365日ー年間休日110日)}÷ 2 = 2件 /日
 という感じです

栄養指導件数は、断然!急性期病院の方が多いです。
また、外来栄養指導がどのくらい行われているかや
逆に栄養指導というよりも、
病棟での患者さんの栄養管理に重きを置いている病院もあります。

NST

NSTの設置基準は以下のとおりです。
https://www.jspen.or.jp/nst/nstaddition/

・一人は専従でなければならない
・週に1回カンファレンス
・栄養についての研修を医師看護師薬剤師が受けなければならない
などなど加算に必要な要件が厳しく、
管理栄養士1人が頑張ればいいというものでもありません。

そのため、NSTを置いている病院は
患者さんの栄養管理に力を入れている病院だといえます。

この病院に入ってNSTをしたい!と思っても
すぐに担当できる訳ではありません。

私がいた病院はNSTチームあったのですが、
病院の方針ですぐなくなってしまいました(笑)
私の場合、担当している病棟で患者さんがNST対象になると
完全に関わることができなくなる仕組みだったので、少し寂しかったです。
そういうこともあるかもしれないです(笑)

給食委託会社の管理栄養士は?

患者さんに関わりたい、栄養指導をしたいという方はお勧めしません!
全く別の求人の探し方になると思うので別記事で説明していきます。

求人の見方ポイントまとめ

上記ポイントをしっかりと吟味して、就職する病院を決めれたら
多少は就職する前と後のギャップを少なくできるかもしれません。

私のおすすめは、とりあえず「厨房業務は委託している病院」です。
勤務時間や休日などのワークライフバランスが整いやすいです。
つまり、長く働きやすいのではないかと思います。
しかし、つまり、求人が出にくいです。そういう求人に出会えるのも”運”です。

もし、転職を少しでも考えているならば、求人は見続けてアンテナを張っておくのがおすすめです。

良い求人に出会えますように♡